脱毛で注意すべき4つのリスクや安全に脱毛するためのポイント

「脱毛を受ける前にリスクをしっかり確認しておきたい」

「安全に脱毛するためには、どうやって対策しておけば良いの?」

脱毛を受ける前に、リスクや注意点などを知っておきたいですよね。

本記事では、脱毛を受ける際に起こり得る代表的な4つのリスク安全に脱毛するためのポイントを解説しています。

脱毛は熱エネルギーを毛根周辺組織に照射し破壊するので、少なからずリスクはありますが、気をつけるべきポイントを押さえておけばすぐに対処できます。

安心して脱毛を始めるためにも、ぜひ参考にしてください。

脱毛における代表的な4つのリスク

最初に、脱毛における代表的な4つのリスクを解説します。

1.火傷

リスク1火傷
火傷は、脱毛部位の肌が乾燥していたり、日焼けしている場合に起こりやすい症状です。

肌質によって、照射後に肌がヒリヒリしたり、少し赤みが出る場合がありますが、数日経っても症状が軽快しない場合は火傷状態になっている可能性があるので、早めに施術を受けたサロンまたはクリニックに相談しましょう。

ほとんどのサロン・クリニックで導入している脱毛機には冷却機能が搭載されており、光やレーザーを照射しながら肌を冷やすという負担が少ない施術を行っています。

リスクは軽減されますが、火傷が起こる可能性はゼロではないので、痕にならない内に早めに対処しましょう。

2.軽度の炎症

リスク2軽度の炎症
脱毛後に、毛穴周辺の皮膚が軽度の炎症を起こすことがあります。

多くは脱毛施術による正常な反応ですが、症状の度合いや継続時間によって薬の処方が必要です。

目安として、脱毛後翌日になっても腫れや赤み、痛みがなくならない場合は施術を受けた機関を受診しましょう。

3.毛嚢炎(もうのうえん)

リスク3毛嚢炎
毛嚢炎(もうのうえん)とは、脱毛後に施術部位にブツブツができる現象です。

毛包部分に細菌が入り込むことで炎症が起きているため、ニキビのような見た目をしています。

毛嚢炎の原因となるのは、黄色ブドウ球菌・表皮ブドウ球菌などです。

原因菌は、普段肌のバリア機能によって適切なバランスで存在している常在細菌の一種ですが、脱毛施術を受けバリア機能が弱まると一部の菌が増殖し毛嚢炎を引き起こす場合があります。

程度は人それぞれで、軽い症状であれば1〜2週間の間に自然治癒します。

長期間症状が変わらない場合は医療機関に相談してください。

4.硬毛化・増毛化

リスク4硬毛化・増毛化
硬毛化・増毛化は、脱毛で起こり得るリスクで唯一原因が解明されていない現象です。

硬毛化は、脱毛したのにも関わらず今まで生えていた毛より太くて硬い毛が生えてくることを指します。

増毛化は、今まで毛が生えていなかった毛穴からも毛が生えてくることです。

誰にでも起こる可能性があり、事前に予防することはできませんが、硬毛化は産毛が多い部位で起こりやすい傾向があります。

施術後すぐではなく、複数回施術を受けた後に起こる可能性があるので、気になる症状が出た場合は相談してみましょう。

「脱毛を受けると汗の量が増える」は嘘

「脱毛を受けると汗の量が増える」は嘘
脱毛施術を受けると汗の量が増えたと感じる方も多いですが、実際には脱毛しても汗の量は変わりません。

施術を受けると今まで生えていた毛がなくなるため、以前より汗を体が伝う感覚が敏感に感じ取れます。

そのため、脱毛によって汗の量が増えたと勘違いしやすいのです。

脱毛を受けてワキガが悪化するリスクはないので安心してください。

脱毛を受ける前の注意点

続いて、脱毛を受ける前の注意点を紹介します。

施術前の自己処理は念入りに行う

注意点1.施術前の自己処理は念入りに行う
サロンやクリニックで脱毛を受ける前に、脱毛部位の自己処理は必須で行いましょう。

ムダ毛が長い状態で施術を受けると、火傷などトラブルの原因となったり、熱エネルギーが分散されてしまうため、脱毛効果を実感しにくくなります。

また、ワックスや毛抜きでの脱毛は埋没毛が起こりやすく効果が落ちる原因になるため避けてください。

うなじ・背中・腰・お尻など、手の届きにくい部位はサロンやクリニックでシェービングを行ってくれるところもあります。

剃り残しがあると別途料金を請求される可能性もあるので、施術前の自己処理は念入りに行っておきましょう。

日焼け対策を万全にしておく

注意点2.日焼け対策を万全にしておく
多くの脱毛機は、毛根周辺の黒いメラニンに反応する仕組みなので、日焼け肌に照射すると火傷などのリスクが高まります。

日焼けが酷い場合は施術を受けられない可能性もあるため、日焼け対策を万全に行っておくと安心です。

生理期間中は別日に予約をとる

注意点3.生理期間中は別日に予約をとる
生理期間中は、VIOやお尻などデリケートゾーンの施術を受けられないサロン・クリニックがほとんどです。

予約日に生理が重なってしまう場合は、施術予約自体を別日に変更することをおすすめします。

生理中はホルモンバランスの変化によって、肌が敏感になりやすい時期でもあります。

いつもより痛みを感じやすかったり、肌トラブルが起こりやすいため、生理中に施術を受ける方も十分注意してください。

激しい運動や飲酒を避ける

注意点4.激しい運動や飲酒を避ける
脱毛中の激しい運動飲酒避けるようにしてください。

激しい運動や飲酒を行うと、体温が上がって血行も良くなるので、肌の赤みが出やすかったり痒みを感じる可能性があります。

体調不良の原因になることもあるので、脱毛前後は長時間の運動、アルコールの摂取を避けましょう。

薬を服用している方は相談しておく

注意点5.薬を服用している方は相談しておく
疾患があり、他の薬を服用している方は、施術を受ける前にサロン・クリニックに必ず相談しておきましょう。

薬の種類により、脱毛を受けると副作用が起きて肌トラブル・体調不良の原因となります。

脱毛後に大切な3つのポイント

脱毛後に大切なポイントは大きく分けて3つあります。

1.施術日当日の入浴は控える

1.施術日当日の入浴は控える
1つ目は、施術日当日の入浴を控えることです。

入浴することで全身の血行が良くなり、肌の赤み・むくみ・ヒリヒリした痛みを感じる可能性があります。

シャワーで汗を流す程度なら問題ありませんが、長時間肌を温めないように気をつけてください。

シャワー後に肌の火照りが気になる場合は、脱毛部位をタオル等で冷やすのがおすすめです。

2.保湿ケアをしっかり行う

2.保湿ケアをしっかり行う
2つ目は、保湿ケアをしっかり行うことです。

脱毛後は肌が乾燥しやすいため、そのまま放置していると肌トラブルが起こりやすくなります。

アフターケアとして脱毛機関でも保湿を行ってくれますが、自分でも念入りに保湿を行っておくとリスク軽減に繋がります。

万が一肌トラブルが起こってしまった場合、完治するまで次回以降の施術が受けられない可能性があるため注意してください。

3.紫外線対策を行う

3.紫外線対策を行う
3つ目は、紫外線対策を行うことです。

脱毛前と同じく日焼けを避けるために、日焼け止め・日傘などを有効活用して、紫外線カットを積極的に行いましょう。

できるだけ安全に脱毛できるサロン・クリニックを選ぶには?

最後に、できるだけ安全に脱毛できるサロン・クリニックを選ぶために大切なポイントを見ていきましょう。

医師が在籍しているクリニックでの施術がおすすめ

医師が在籍しているクリニックでの施術がおすすめ
まず、サロンとクリニックのどちらに通おうか迷っている方には、医師が在籍しているクリニックでの施術をおすすめします。

独立行政法人である「国民生活センター」の調査によると、2012年以降の約5年間の間に脱毛施術による危害全964件中、いずれも半数以上がエステサロンでの施術で起きていることが分かります。

PIO-NET(注1)には、2012年度以降の約5年間に、脱毛施術により危害(注2)を受けたという相談が964件寄せられています(図1、2017年2月末日までの登録分)。

件数は2013年度以降減少傾向にありましたが、昨年度は前年度同時期に比べて増加傾向がみられました。危害事例の内訳をみると、エステティックサロン(以下、「エステ」とします。)で受けた脱毛によるものが680件、医療機関で受けた脱毛によるもの(注3)が284件でした。

引用元:「国民生活センター」なくならない脱毛施術による危害

脱毛効果が高いのはクリニックで行う医療脱毛ですが、レーザーの出力も高いためトラブルが起こる可能性も高いと認識しがちです。

しかし、実際は専門の資格を持った医師や看護師が在籍しているため、脱毛のリスクを熟知した上で適切な処置を行ってくれます。

サロンで脱毛を受けた場合でも、肌トラブルが起こると提携している医療機関を受診することとなります。

クリニックで医療脱毛を受けた方が、何かあった場合も迅速に対応してくれるので安心感があります。

カウンセリングで脱毛のリスクについて納得できるまで説明を聞く

カウンセリングで脱毛のリスクについて納得できるまで説明を聞く
契約する前のカウンセリングでは、脱毛のリスクについて納得できるまで説明を聞いておきましょう。

あなたがリスクを理解できていない状態で契約まで進んでしまうと、いざ脱毛を受けたときにトラブルが起きて後悔する確率が上がります。

特に、医師や看護師に気になることを質問・解決しておくことで、安心感に繋がります。

あなたの肌質・毛質に最適な施術を受けられるかチェックする

あなたの肌質・毛質に最適な施術を受けられるかチェック
一口に脱毛といっても、各サロンやクリニックによって取り扱っている脱毛機の種類が異なるので、あなたの肌質・毛質にあっているかチェックしておきましょう。

特に、敏感肌やアトピー肌の方は、施術後に肌トラブルが起こる確率を下げるために、テスト照射を体験しておくことをおすすめします。

脱毛のリスクを理解し、万全な肌状態で施術を受けよう

脱毛のリスクまとめ
脱毛を受けることでムダ毛がなくなり、自己処理が楽になるといった嬉しいメリットもありますが、当然リスクもあります。

本記事で紹介したリスクや注意点を参考に、万全な肌状態で施術を受けられるようにコンディションを整えておくと安心です。

お金がかかる自分磨きだからこそ、安心して脱毛を受けられるサロン・クリニックをチェックしてみてくださいね。

当記事が、今から脱毛を始めるあなたの参考になれば幸いです。

 

【参考文献】
  • 米国FDA
  • 日本医学脱毛学会
  • 日本レーザー医学会
  • 厚生労働省 「医療広告規制におけるウェブサイトの事例解説書(案)」
  • 日本美容外科学会会報 Vol. 44 特別号
  • 内閣府「エステ・美容医療サービスに関する消費者問題についての建議」
  • 消費者庁「美容医療を受ける前に確認したい事項と相談窓口について」
  • 国民生活センター「医療法改正! 美容医療クリニックのウェブサイトにも広告規制が!」
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  • A comparison of two 810 diode lasers for hair removal: low fluence, multiple pass versus a high fluence, single pass technique
  • Clinical assessment of a new 755 nm diode laser for hair removal: Efficacy, safety and practicality in 56 patients
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  • Permanent Laser Hair Removal With Low Fluence High Repetition Rate Versus High Fluence Low Repetition Rate 810 nm Diode Laser-A Split Leg Comparison Study
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  • Hypertrichosis in Becker’s nevus: Effective low-fluence laser hair removal
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  • Comparison of Long‐Pulsed Diode and Long‐Pulsed Alexandrite Lasers for Hair Removal: A Long‐Term Clinical and Histologic Study
  • Laser Hair Removal with Alexandrite versus Diode Laser Using Four Treatment Sessions: 1-Year Results
  • Laser hair removal: comparison of long-pulsed Nd:YAG, long-pulsed alexandrite, and long-pulsed diode lasers
この記事を書いた人

脱毛専門メディア しろねこ脱毛専属執筆者、そして編集長佐藤ナナです。

あらゆる方面から脱毛の知識を吸収するため、実際に脱毛を受けた友人やクリニックの医師に独自インタビューを行い、米国の脱毛に関する論文も150件以上読み漁る。

自身の経験や得られた情報をもとに独自調査を重ね、大手〜個人経営のサロン・クリニックまで全てを網羅した上で後悔しない脱毛選びができるメディアを実現するため日々奮闘中。

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